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アギーレJがシステム変更で見せた自立力


アギーレJがシステム変更で見せた自立力
引用元:THE PAGE 11月19日(水)2時55分配信
http://thepage.jp/detail/20141119-00000001-wordleafs?pattern=1&utm_expid=72375470-20.CAoXJQDFRbetlH8-COkAhw.1&utm_referrer=http%3A%2F%2Fwww.google.co.jp%2Furl%3Fsa%3Dt%26rct%3Dj%26q%3D%26esrc%3Ds%26source%3Dweb%26cd%3D1%26ved%3D0CB8QFjAA%26url%3Dhttp%253A%252F%252Fthepage.jp%252Fdetail%252F20141119-00000001-wordleafs%26ei%3DOnltVIyoHYOMmwWHg4HICg%26usg%3DAFQjCNFgndZIAUtJMLY913teqd-hRK57Wg%26sig2%3De34ebJPTnIUAqcCiO9aa2A%26bvm%3Dbv.80185997%2Cd.dGY

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前半20分を過ぎたあたりから、キャプテンのMF長谷部誠(フランクフルト)はベンチからゴーサインが出るのを待っていた。インサイドハーフを務めた遠藤保仁(ガンバ大阪)も、長谷部と思いをシンクロさせながら幾度となくピッチ上で話し合いも持っていた。

 ハビエル・アギーレ監督が就任と同時に日本代表へ導入した「4‐3‐3システム」が、ほぼ機能不全に陥っていた。マイボールになると逆三角形型で形成される中盤の底、アンカーと呼ばれる位置からセンターバックの間に下がり、攻撃のビルドアップの起点となる長谷部にオーストラリア代表の選手がマンツーマン状態でマークに下がってくる。
 相手ボール時には、長谷部の左右に生じるスペースを巧みに突かれてチャンスを作り出される。急いで対策を講じなければ後手を踏み続け、やがてはゴールを陥れられ、黒星を喫してしまう。ピッチ上で戦う選手たちの中で膨らみ続けていた危機感を、アギーレ監督も共有したのか。

 前半28分過ぎだった。ベンチ前のテクニカルエリアに立ったアギーレ監督が、フォーメーションの変更を指示する。「4‐3‐3システム」から、ダブルボランチを置く「4‐2‐3‐1」へ。ザックジャパン時代に慣れ親しんだ戦い方の下で、時間の経過とともに日本が主導権を奪い返していく。

来年1月に開催されるアジアカップのホスト国であるオーストラリア代表をヤンマースタジアム長居に迎えて、18日午後7時24分にキックオフされた2014年最後の国際親善試合。アジアのライバル国のひとつはアンジェ・ポステコグルー新監督の下、日本とまったく同じ「4‐3‐3システム」を採用している。

どんなシステムも、長所と短所とを併せ持っている。自分たちがやられて嫌なことは、日本にとってもボディーブローのように効いてくる。キックオフ前からオーストラリアは長谷部にターゲットを絞り、攻守両面でアギーレジャパンを封じ込めにきた。長谷部が振り返る。

「前のホンジュラス戦を見ていたのか、立ち上がりからオーストラリアは自分たちを研究してきた。上手くつなぐことができないので日本はロングボールが多くなったけど、そうなれば大きな選手が多いオーストラリアが有利になる。20分過ぎくらいまではセカンドボールを拾われて、球際での1対1でも負けて押し込まれてしまった」。

 戦い方の基本に据えてきた、高い位置からのプレスがかからない。武藤嘉紀(FC東京)と本田圭佑(ACミラン)の両ウイングも守備のために下がらざるを得なくなり、必然的にFW岡崎慎司(マインツ)1人でオーストラリアの両センターバック、攻撃時に最終ラインに下がるアンカーのミレ・イェディナクの3人をケアしなければならない。

これでは攻守両面で機能しない。打開策はひとつ。中盤でのスペースを埋めて、安定させるしかない。岡田武史元監督時代から6年以上にわたってダブルボランチを組み続けてきた長谷部と遠藤を最終ラインの前に配置し、2列目の左に武藤、右に本田をそれぞれ下げて、トップ下に香川真司(ドルトムント)、1トップには岡崎を据える。
選手交代のカードを切ることなく、フォーメーションをスムーズに変える。ベンチのアギーレ監督とピッチ上の選手たちの間であうんの呼吸が働いたと、長谷部が笑顔で続ける。

「自分たちから(システムの変更を)言おうかなと思っていたタイミングで、監督も言ってくれました」。

 さらに後半開始と同時に、ボール奪取力、ボールホルダーへのアプローチの速さに長ける今野泰幸(ガンバ大阪)を遠藤に代えて投入。中盤の守備力をより強固なものにした指揮官のさい配が逆にオーストラリアを封じ込め、ともにセットプレーからあげた16分の今野の先制点、23分の岡崎の追加点を導く。
 守ってはオーストラリアの反撃を、後半アディショナルタイムのFWティム・ケーヒルのヘディング弾だけに抑える。後半だけに限れば、シュート数は日本の9本に対してオーストラリアは4本。本田をして「韓国と並ぶアジアカップの最大のライバル」と言わしめた宿敵から白星をもぎ取った。

 長谷部によれば、アギーレ監督はオサスナやエスパニョールなど、リーガ・エスパニョーラのクラブを指揮していたときに採用していた「4‐3‐3システム」に決して固執しているわけではないという。

「練習の中でいろいろなシステムをやっている。例えば今日みたいなダブルボランチや2トップも含めて、 いろいろなバリエーションをやっている。ダブルボランチはいままでやってきて慣れている部分もありますけど、相手に研究されたときに臨機応変に修正することができたのはよかったと思う」。

 ひとつの形にこだわり、その結果として負けたら何の意味もなさない。ワールドカップ・ブラジル大会で「自分たちのサッカー」をピッチ上で体現することができず、グループリーグの最下位で敗退してから約5カ月。前任者の下で習熟した「4‐2‐3-1システム」に戻ったことへの是非はわかれるはずだが、注目したいのは「自分たちから(システムの変更を)言おうかなと思っていた」という長谷部の言葉だ。

 サッカーという競技においては、キックオフ前の段階で監督の仕事は90%終わっている。残されているのは選手交代と、ハーフタイムでの問題点の修正くらいか。ベンチ前で指示を飛ばそうにも、オーストラリア戦のように4万6000人を超えた大観衆の声援にかき消されてしまう。

 だからこそ、ピッチ上の選手たちがメンタル面で「自立」することが求められる。決してパニックに陥ることなく、置かれた状況を的確に判断しながら自分たちで善後策を講じる。例えは悪いが、ベンチの操り人形になることなく「自己修正能力」が発揮されたのが前半28分だったと言っていい。長谷部が言う。

「監督も『ピッチの中でこうしろ、ああしろ』とあまり言わない。その意味ではピッチの中で自分たちが判断しながらプレーする、というある程度の自由が与えられている。自分たちが上手くいっていなかったら、自分たちの責任で上手く変えることも大事だと思う。前半の途中から少しずつ上手くいき始め、ハーフタイムにしっかりと話をして、後半は前からしっかりとはめることができた。相手もつなげなくなるので、長いボールを蹴ってきたところをはめる戦い方がクリアによりなった。もちろんネガティブな部分や上手くいかなかった部分もあるし、最後には点も取られた。僕自身もゴール前でミスをしたけど、90分間を通してみればいい部分もたくさんあったと思う」。

 オーストラリア戦の先発メンバーは、6対0で大勝した14日のホンジュラス戦から右ひざに違和感を訴えたDF内田篤人(シャルケ)がDF太田宏介(FC東京)に代わっただけにとどまった。太田が左サイドバックに、ホンジュラス戦で左サイドバックを務めたDF酒井高徳(シュツットガルト)が右に回った。

 6枠あった交代も今野を含めた3人と、公式戦をにらんだ選手起用となった。連覇を目指すアジアカップへ向けた最後の実戦の場で、テスト色を極力排除したアギーレ監督の意図はどこにあるのか。選手の「自立度」が見極められた結果、オーストラリア戦の先発メンバーから右サイドバックに内田、左に今回は招集されていない長友佑都(インテル)がアジアカップを戦うベースとなった点に他ならない。

 仮定の話になるが、長谷部以外の選手がアンカーを務めていた場合、ピッチ上で「自己修正能力」を発揮できたかどうか。アギーレ監督は「ヒントは与えるが、それをピッチの上で発展させるのは選手だ」を持論としている。例えばホンジュラス戦を受けて行われたミーティングでは、よかった点と悪かった点を振り返りながら、長谷部によればこんな指示があったという。

「この場面ではファウルで相手を止めたほうがよかったと、具体的に言われました」。

 攻撃に関しても意識付けはするものの、守備面同様に戦術的な指示はなし。ホンジュラス戦でアギーレ体制下での初出場を果たした内田は、試合後にこう振り返っていたほどだ。
「ベンチからの指示があまりなかったので、自由にやった。細かい指示はないし、自分たちで考えてやっちゃっていいのかなと」。

 55歳のメキシコ人指揮官が選手たちに求めるのは、必要ならばファウルも辞さない激しい闘争心と、ピッチ上における自由奔放な発想力。攻守ともに選手任せの「無手勝流」と表裏一体であるし、0対4の惨敗を喫した10月のブラジル代表戦後には少なからず批判の声も上がった。いずれ是非が問われるはずだが、現時点ではチーム作りへのスタンスを変える気配はない。

 この6試合で数多くの選手を招集してきたが、指揮官の眼鏡にかなった選手たちは、武藤を除けばワールドカップ・ブラジル大会までの4年間で主軸を務めてきた経験豊富な選手たちと、たまたま重複した。彼らもまた、ブラジルで味わされた悔しさを晴らすために、窮地に陥ったときの臨機応変な対応力の大切さを胸に刻みながらそれぞれの所属クラブで精進してきたのだろう。

「形は4‐3‐3ですけど、実際には自由にやっている。あまりシステムにはこだわらずに自分たちのいい部分を出せればいい。全体的には進歩しているし、(4‐3‐3は)これから精度を高めていけばいい。前線からのプレスがしっかりとできるかできないかで全然違ってくるし、ハセ(長谷部)の脇のところが一番のウイークポイントになるので、そこを使われないためにも、僕たちを含めた前の選手が後ろの負担を減らすようにパスコースを限定していくことが必要かなと。この時期に課題が出ることはプラスに考えないと。時間が経てば、さらにスムーズにいくと思う」。

 ホンジュラス戦では圧巻のパフォーマンスを見せつけた34歳の遠藤がアギーレジャパンで初めて共有した時間を振り返れば、ここまで全6試合に出場してきた本田は手応えと課題の両方を得たと言う。

「最初は我慢だなと思っていたし、経験のある選手が出ているということで、臨機応変にシステムをチェンジできるという収穫もあったんじゃないかな。実際に変えてからよくなった点も含めてポジティブに見たいけど、オーストラリアの時間帯のときに自力で押し込むことができなかったのは新たな課題。アジアカップは経験が大事。前回大会もその場しのぎというか、根性みたいなところで優勝しましたけど、格下と戦っても一筋縄じゃいかないというか、いろいろなハプニングがあるじゃないですか。そこでしっかり勝つという意味では、この2試合が証明したんじゃないかと。一歩前に進めているんじゃないかと思うので、これで後ろに下がらないように続けてやっていきたい」。

 突貫工事の感は否めないが、アギーレジャパンにとって最初の公式戦であるアジアカップを戦うベースはようやくできあがった。しかしながら、あくまでも短期的な目標成就へ向けてのメンバーであり、ワールドカップ・アジア予選を勝ち抜くために中期的な目標、そして4年後のワールドカップ・ロシア大会という長期的な目標に臨むメンバーは変わってくるはずだし、変わらなければ苦戦を余儀なくされるだろう。

 オーストラリア戦には出場しなかったが、おそらくはアジアカップ代表の23人に名前を連ねるはずの22歳のMF柴崎岳(鹿島アントラーズ)をはじめとする若手は、苦しみながらも勝利した90分間から何を感じ、学びとったのか。「自分も選ばれるかどうかわからない」と前置きした上で、長谷部は2大会連続5度目の優勝がかかるアジアカップをこう見据えている。

「いろいろなバリエーションを持つことが大事。ホンジュラス戦は(4‐3‐3で)いい形でできたし、今日はシステムを変えてからは相手にほとんどサッカーをさせなかった。手探りと言ってはあれですけど、システムも新しいやり方もまだまだ始まったばかりですし、もちろん完成形に至ったわけでもないので、相手にとってもつかみづらいと思う。(集合から)開幕まで2週間ほどの準備期間があるので、多少は詰められるんじゃないかな」。

 オーストラリア戦終了とともに解散したチームは、12月中旬のアジアカップ代表メンバー発表を経て同下旬に日本国内に集合。越年合宿を経て、真夏のオーストラリアへ乗り込む。

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テーマ : サッカー
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